2013年5月6日月曜日

憲法改正の私見

前回のエントリで、日本国憲法第96条だけを改正する事に対して否定的な意見を書いたので、続けて憲法改正について私見を書きたいと思います。

私サジタリウスが、変えた方が良いと思っているのは、2点です。

1点目は天皇についてです。

よく議論になってる天皇を元首と明記する事ではありません。

内閣総理大臣を任命するのは天皇陛下です。これってどう考えても元首の権能でしょ??
もし、内閣総理大臣が元首なら、任命される方が国家元首になりますよ?それなら、任命してる方はなんやねんΣ(・o・;)

てなわけで、海外からも国家元首として扱われる現状で、憲法を改正してまで明記する必要性は感じません。
それよりも、憲法に規定された国事行為だけでなく、準ずる行為としてご公務をしていただいてる現状を憲法にて規定すべきじゃないかな?
そもそも、日本国憲法の第1章はGHQ(欧米)の感覚で君主を規制しようとしています。近現代の欧米諸国の君主と国民の関係を考えたとき、間違った考え方ではありません。ただ、日本の場合は欧米諸国の君主制とは違います。天皇が絶対君主として君臨したことは歴史上ほとんどありません。
天皇を規制するよりかは、政治が天皇を利用する事を規制した方が良いように思います。無制限に国事行為に準ずる行為が時の為政者により増大しないようにする事が大事だと考えています。

2点目は9条についてです。
例えば、自宅に暴漢が来たとします。自分自身や家族を守るために暴漢を撃退します。
これ、ダメですか?

友人宅に暴漢が来た時、駆けつける事が出来れば、助けにいきませんか?
これも、ダメですか?

自宅(あるいは友人宅)から暴漢を追い払った後に、その暴漢の自宅に行って攻撃する事はどうですか?
これ、ダメですよね?

暴漢が自宅あるいは友人宅を襲うという噂を聞きました。襲われる前に暴漢の自宅に行って攻撃する事はどうですか?
これも、ダメですよね?

改正論議の中で集団的自衛権は話題に上りますが、専守防衛については話題に上りません。昨今の戦争は、ほぼ全て自衛権の発動です。自衛権の話ではなく、専守防衛(個人でいう正当防衛)を議論すべきです。
私としては、自衛権の発動だとしても他国への侵攻は行わないという条文に改正すべきかと思います。

 

2013年5月4日土曜日

日本国憲法第96条

今朝の産経新聞の一面トップ記事

「他国は柔軟に改正 日本国憲法は「世界最古」に」

 「外国では柔軟に改正されているのに日本は改正してないので古いままになってる」のは、確かにそうなんですが、日本国憲法第96条がその原因だって言うなら、諸外国の改正要件を書かないとアカンのちゃう??

「96条改正すべきは56% 日本JC」

58.6%が「厳しいので緩和すべきだ」と答えたとそうです。
(どうでもいいけど、タイトルと本文で数字が違う。。。w 校正してる??w)

でわ、日本国憲法の改正要件は諸外国に比べて特別厳しいもんなんでしょうか??

 アメリカでは、上下院の3分の2で発議、4分の3以上の州の承認が必要です。合衆国の構成員は州だという連邦制の考え方のため国民投票ではなく州の承認という形をとっていますが、これ日本より緩いですか???

発議要件は日本と同じ3分の2ですよ。。。

大統領制なので党議拘束は日本より緩いし、憲法の改正も修正条項を追加していく形のため、単純には比較できませんが、それでも大戦後で6回、1787年の制定からなら18回も改正されています。

大日本帝国憲法が制定されてから、敗戦による日本国憲法への全面改正以外、憲法の改正がなされていないのは、96条が厳しいからではないんじゃ。。。

日本国民とその国民に選ばれた国会議員に問題があるのでは??

海外に比べて決して厳しいとは言えない96条を、半数を超える人が厳しいから緩和した方が良いという認識で改正論議が進むことが、日本のためになるとは思えません。

改正要件の緩和という姑息な手段ではなく、正々堂々と9条変えたいなら9条を変えることを公約にして選挙するべきだと思います。